AvanStrate(アヴァンストレート)IPO中止

液晶用ガラス基板製造のAvanStrateは16日、24日に予定していた東京証券取引所への新規上場を中止すると発表した。東証も16日上場承認を取り消すと発表。同社は昨年3月の東日本大震災の直後にも上場を取りやめており、中止は2度目となる。
(日本経済新聞2012年4月17日15面)

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「同社はHOYAと日本板硝子の共同出資会社として発足。現在は株式の約51%を米投資ファンドのカーライル・グループが保有している。機関投資家などの需要調査を終え、16日に公募価格が決まる予定だった。今後改めて上場を目指す方針という」(前掲紙)

AvanStrate会社は東証1部又は2部への上場を予定していました。上場中止の理由について、会社はつぎのように説明しています。

「平成24年3月21日に東京証券取引所より上場承認をいただいたことに伴う当社普通株式の募集による新株式発行及び株式売出しにつきまして、本日(平成24年4月16日)開催の当社取締役会において、最近の株式市況等の諸般の事情を総合的に勘案し、当募集及び売出しを中止し、上場手続きを一時延期することを決議いたしましたのでお知らせいたします。」

4月に入ってから足元で株式相場が調整しており、想定していた公募・売出価格に達しないということなのでしょう。

本IPOは、カーライルの売出という側面が強く、カーライルの意向が働いているものと思われます。

【リンク】

2012年4月16日「募集による新株式発行及び株式売出しの中止について」AvanStrate株式会社