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JAL株、外国人買いで回復

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日本航空(JAL)が9月19日に再上場してから1ヵ月間が経過する。株価は沖縄県の尖閣諸島を巡る問題による旅客減少を懸念し上場直後に急落したが、その後外国人投資家などの買いで回復してきた。18日終値は売り出し価格(3790円)を小幅ながら上回る3805円。
(日本経済新聞2012年10月19日13面)

【CFOならこう読む】

「背景にあるのは株価の割安感だ。売り出し価格を基にしたPERは5倍前後で、法的整理に伴う税制の優遇措置などを考慮しても8倍と低い」(前掲紙)

9月20日のエントリーにも書きましたが、新規公開時の有価証券届出書に記載されている税効果会計関係の注記を見ると2012年3月31日現在、繰越欠損金による繰延税金資産3,922億円との記載があります。会計上は、監査委員会報告第66号「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」に従い、そのほとんどが回収不能であるとの判断のもと資産に計上されていませんが、会計上の判断とvaluationは別物です。

JALは営業利益を12年度で1500億円、13年度は1400億円見込んでいることを鑑みるとその多くは回収可能と見るべきかもしれません。

売り出し価格による時価総額は7000億円弱。この評価に際し、繰延税金資産3,922億円はどの程度勘案されたのでしょうか?

企業再生支援機構は売り出しにより3000億円近い売却益を得たと報道されていますが、繰延税金資産の価値を適正に評価すれば、もっと大きな売却益が得られていたかもしれません。

何故そうしなかったのでしょうか。
JALの税金を減免した上で、その価値に見合った利益を、さらに企業再生支援機構に落とすということに抵抗があったということでしょうか?

仮にそうであったとすると、本来国庫に入るべきキャッシュが他に漏れ出たということにならないでしょうか?

いずれにしても民間企業の再生は国が手を出すべき仕事ではありません。PEファンド等の民間に任せるべきです。

【リンク】

なし

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