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‘税制’ タグのついている投稿

米大統領、一般教書演説 法人税率下げ雇用創出

オバマ米大統領は28日の一般教書演説で、2期目の最優先課題と位置付ける環太平洋経済連携協定(TPP)の妥結に改めて意欲を示した。TPP交渉促進に必要な大統領貿易促進権限(TPA)法案への超党派の協力も要請。ただ、日米協議難航の影響などで日程はすでに綱渡りで、大統領の強力な指導力抜きに膠着を打開できるメドは立たない状況だ。
(日本経済新聞2014年1月30日7ページ )

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「教書では米企業の競争力向上に向け法人税改革も目玉にすえた。共和党も連邦法人税率の25%程度への引き下げを主張しており、部分的には足並みがそろう。だが、個人所得税率や国際課税の扱いなど、ほかの重要な改革では溝が深い。」(前掲紙)

具体的には、次のように述べています。

“Let’s work together to close those loopholes, end those incentives to ship jobs overseas, and lower tax rates for business that create jobs here at home”

Loophole とは、CFC税制(タックス・ヘイブン対策税制)とチェック・ザ・ボックス規則(一定の企業体について構成員課税を選択できる)のことを指していると思いますが、議会がこれに同調する可能性は低いものと思われます。

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法人税改革、国際公約に

世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で基調講演する。抵抗が強い「岩盤規制」について「向こう2年間、いかなる既得権益といえども私の『ドリル』から無傷でいられない」と、国家戦略特区などを突破口に集中改革すると表明。「本年、さらなる法人税改革に着手する」と述べ、成長戦略の推進を国際公約する。
(日本経済新聞2014年1月23日2ページ )

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「日本の首相の基調講演は初めて。法人税の体系は「国際相場に照らして競争的なものにしなければならない」と明言。脱デフレに向け企業減税が賃上げや設備投資に波及するよう「異次元の税制措置を断行する」と訴える。首相はすでに、短期的には減税に見合う規模の財源確保にこだわらない考えを示唆している。」(前掲紙)

具体的に引き下げ後の法人税率についても言及しないと意味がないでしょう。
そもそも自国の法人税率引き下げを決定事項ではなく、公約として宣言するのは、それだけ抵抗が強く実現が困難であることを印象づけ、首相のリーダーシップに疑問符がついてしまうように思います(今に始まった話ではないかもしれませんが)。

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官邸、法人税率25%示唆

国際水準と比べ割高な法人実効税率の引き下げに向けた政府内の議論が20日の経済財政諮問会議で始まった。安倍晋三首相は減税の当面の財源確保にはこだわらない考えを示唆。民間議員も拠点誘致を競うアジア主要国をにらみ、税率を2014年度より10%低い25%程度にすべきだと踏み込んだ。法人税率見直しは6月にまとめる新成長戦略の要となる。
(日本経済新聞2014年1月21日3ページ )

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「税制改革は従来レベニューニュートラル(増減税同額)という考え方がとられてきたが、経済のグローバル化が進む中でこの考え方で対応していくことがよいのかどうか」。安倍首相は20日の諮問会議でこう表明し、短期的な財源確保にこだわらない姿勢を示した。」(前掲紙)

財源確保に拘らない姿勢は必要であると思いますが、その前提として中長期的に拠点誘致が成功し税収が増えるという説得力ある国家戦略が必要です。法人税率をどうするかは国家戦略の結果決まってくるのであって、法人税率を引き下げることそのものが成長戦略となることはあり得ません。アジアを意識する必要はありますが、日本がアジアの中でどういうポジショニングを目指すのか、そのためになすべきことは何であるのか、アジアにおける立地競争の中で日本は何を売りにするのかといったビジョンが明確に示されて始めてどの国が拠点誘致の上でライバルとなるかが見えてくるのです。

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米国の租税戦略

米国の多国籍企業の租税回避が国際的に問題となっている。租税回避とは、違法な脱税でも合法な節税でもないグレーゾーンで、行き過ぎると税務上否認されることもある。しかし、どんなスキームがそれに当てはまるのか統一基準はなく、各国ともケース・バイ・ケースで対応している。説明した。6月3日の定時総会をへて就任する。法人税制改革や中韓との経済交流の推進など、課題を抱えたうえでの船出となる。
(日本経済新聞2014年1月16日17ページ )

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「不買運動が起きたスターバックスは有名だが、より本質的なのは「ダブルアイリッシュ・ダッチサンドイッチ」と呼ぶ複雑なスキームを使ったアップルの事例だ。米国やアイルランドの法制度とオランダの租税条約をうまく活用し、アップルの無形資産から生じる米国外の使用料(ロイヤルティー)をタックスヘイブンのバミューダに非課税で留保し、必要に応じて米国本社の研究開発費用を賄う仕組みである。
(中略)
問題は、米国政府に本気で租税回避を取り締まる意向があるのかどうか疑わしい点である。このスキームを許す米国の法制度については、10年以上前から問題視されていたにもかかわらず、今まで放置されている。」(前掲紙)

問題なのは、米国の法制度だけではありません。アイルランドやオランダや場合によってはスイスといった国々の法制度と租税条約を組み合わせることによって様々なプランニングが可能になっているのです。しかしだからといって、それぞれの国家戦略に従って構築されている法制度を他国が否定することはできません。

OECDが解決への道筋を示すことができるかもしれませんが、それよりも何よりもわが国はわが国の国家戦略を持ち、その上でOECDの議論をリードすることが求められます。

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中小企業者等の法人税率の特例

政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)と産業競争力会議(同)は6月の新成長戦略の策定の議論を始める。諮問会議では法人税負担の業種ごとの偏りなどを洗い出す。首相が意欲を示す実効税率の引き下げに向けて、代替財源を確保する議論の布石となりそうだ。雇用改革や対日投資促進策なども両会議で検討する。
(日本経済新聞2014年1月9日3ページ )

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「諮問会議は税率引き下げの財源確保をにらみ、業種ごとの税負担格差を調査。過去の政策減税(租税特別措置)で、役割を終えているものを検証する。
 財務省によると、租特による法人税の減税額は9000億円(11年度)で、法人税収全体の約1割にのぼる。
(中略)
仮に租特を全廃すれば、法人実効税率2・5%分を捻出できる。首相は復興特別法人税を今年度末に1年前倒しで廃止するのに続き、15年度からの法人実効税率引き下げを探っている。」(前掲紙)

法人税関係の租税特別措置には中小法人の軽減税率の特例を始めとした中小企業対策や、退職年金等積立金に対する法人税の課税停止措置等が含まれていることから、これを廃止するのは現実的に困難であると思われます(平成24年度適用措置ベースで、中小企業者等の法人税率の特例の減税額は1,044億円、退職年金等積立金に対する法人税の課税の停止の減税額は2,730億円)。

ただし中小企業の多くは個人企業であり、法人といっても名ばかりのものが多いと思われるので、LLC(合同会社)については構成員課税(法人段階の所得を個人所得に合算し所得税として課税するパススルー課税)を認めた上で、中小企業のLLCへの移行を促し、一方、中小法人の軽減税率の特例を廃止するという方向性が良いと私は思います。

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2014年度税制改正大綱決定、交際費の50%を非課税

自民、公明両党は12日、2014年度税制改正大綱を発表した。脱デフレに向けた企業活性化を重視し、復興特別法人税廃止や大企業の交際費の50%を非課税にする措置を盛り込んだが、要となる法人実効税率引き下げは「引き続き検討する」との表現にとどまった。
(日本経済新聞2013年12月13日1ページ )

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「資本金1億円を超える大企業については、1人1回あたり5千円以下の接待費は「必要経費」とみなして税金をかけない措置があるだけで、それ以外の交際費は課税されていた。来年度からは、大企業が飲食に使った交際費の半額まで非課税とする。」(朝日新聞2013年12月13日6ページ)

税制改正大綱から該当箇所を抜粋します。

「交際費等の損金不算入制度について、次の見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
1. 交際費等の額のうち、飲食のために支出する費用の額の 50%を損金の額に算入することとする。 (注)飲食のために支出する費用には、専らその法人の役員、従業員等に対する接待等のために支出する費用(いわゆる社内接待費)を含まない。
2.中小法人に係る損金算入の特例について、上記1との選択適用とした上、その適用期限を2年延長する。」

社内接待費は含まれない、中小法人も同じ制度を選択適用可である点に留意が必要です。

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平成25年12月12日「平成26年度税制改正大綱」自由民主党 公明党 [PDF]

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大手企業の4社に1社が二重課税

大手企業の4社に1社が最近5年間で複数の国から二重に課税される経験をしたことが、日本経済新聞社の企業法務調査で明らかになった。各国当局がグローバル企業の所得に対する課税を強めるなか、日本企業が国際的な税務トラブルに直面するリスクが増加。
(日本経済新聞2013年12月12日1ページ )

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「最近5年間で複数の国から二重に課税される経験をしたのは26%。このうち60%が回答時点でも「二重課税状態は解消していない」とした。専門家も「近年、明らかに二重課税が増えている」(大手税理士法人幹部)と話す。」(前掲紙)

各国が独自の租税制度によって課税を行うため、特定の所得に対し複数の課税管轄権が及ぶ可能性を完全に排除することは不可能と思われます。国際的二重課税の影響を小さくするためにも法人税率の引き下げは急務であると私は思います。

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M&Aで国外へ企業流出

半導体製造装置で世界首位の米アプライドマテリアルズと3位の東京エレクトロン。来年にも経営統合する両社が親会社を置くのは日米のどちらでもない。オランダだ。
 「シリコンバレーの大企業が日本企業と統合し、なぜオランダに持ち株会社を作るのか」。10月末、米上院財政委員会のボーカス委員長は声明で怒りをあらわにした。
(日本経済新聞2013年12月5日1ページ )

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「オランダは外資を呼び込むことを目的に、手厚い優遇税制を用意している。半導体装置2位で同国に本拠地を置くASMLの税引き前利益に対する実質的な税負担率は5年平均で10%未満。法人税率が25%と低いうえ、研究開発や知的財産を巡る控除の恩恵が大きいからだ。ともに20%を超える東エレクとアプライドが同じ土俵を選ぶのも無理はない。」(前掲紙)

オランダはイノベーションボックス制度という知的財産に関する優遇税制制度を有しています。
これは、自社で行った研究開発活動にもとづ き取得した知的財産から生じた所得 について、法人税の計算上 5%の軽減税率の適用を受けることができるという制度です(http://www.nfia-japan.com/news_jp.html?id=110

企業の課税権を巡る競争の焦点は知財にあります。

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アイルランド低い法人税率今後も

来日中のアイルランドのケニー首相は3日、都内で日本経済新聞のインタビューに答えた。欧州連合(EU)などによる金融支援が終了するのを踏まえ、今後は輸出をテコに引き続き経済再建に取り組む意向を表明。先進国で最低水準の法人税率の維持が投資誘致のカギと強調したうえで、農業や食料ビジネス分野での日本との協力に期待を示した。
(日本経済新聞2013年12月3日15ページ )

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「アイルランドは先進国の中で飛び抜けて低い12・5%の法人税率を維持。米国などからIT(情報技術)関連や医薬品分野などの投資を集め、輸出で経済を支えてきた。支援国のドイツなどから税率を引き上げるように圧力を受けたこともあるが、首相は「投資家にとっては透明で安定した税制が最大の関心事だ。これを変更することはない」と言明した。」(前掲紙)

アイルランドの優位性は税制だけではありません。

例えば、

• 労働力の柔軟性と適応性で 1位
• 投資インセンティブで 1位
• グローバル化姿勢で 1位
• 技能労働者の供給力で 3位
(出所: IMD世界競争力年報2013年)

何より「雇用創出に集中する」という強い意志が政府から感じられます。

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イオンリート明日上場

2013 年 11 月 21 日 コメント 1 件

イオンが母体となって設立した不動産投資信託(REIT)、イオンリート投資法人が22日、東京証券取引所に上場する。小売り大手が設立したREITの上場は初めて。イオンは運営するショッピングセンター(SC)をREITに売却し、5年で5000億円規模を調達する計画だ。
(日本経済新聞2013年11月21日15ページ )

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「イオンリートは借入金700億円を含め最大1692億円強を調達。イオングループのSCなど17物件を1589億円で取得する。開業から3~20年を経て収益が安定した物件を選んだ。グループ最大のSC「イオンレイクタウン」(埼玉県越谷市)も組み入れる。」(前掲紙)

イオンはイオンリート法人にショッピングセンター等の固定資産を売却することに伴い、特別利益 69 億円(連結)、特別損失 69 億円(連結)を計上する見込みであると公表しています(http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1094301)。
特別利益と特別損失が同額であるのはプランニングの結果なのか、偶然の結果であるのかわかりませんが、リートに資産を譲渡する時点で含み益に対する課税が実現してしまうのが、優良物件がリートに供給されない要因の一つにであるとの指摘があります。

米国ではリーとに不動産を現物出資する際、不動産譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることを可能とするUPREIT(アップリート)と呼ばれる仕組みがあり、同様の制度の導入を検討すべきでしょう。ただし、その場合には米国のパートナーシップ制度と同様の制度の導入も併せて検討される必要があります。

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