KDDI、JCOM株買い増さず

KDDIの小野寺正社長は16日、訪問中のスペイン・バルセロナで日本経済新聞記者と会い、同社が31.1%出資予定のCATV最大手ジュピターテレコム(JCOM)については「株を買い増して3分の1超を持とうという意思は全くない」と述べた。KDDIに対抗してJCOM株のTOBを発表した住友商事については「大株主同士が協調した方が企業価値の向上につながる」とした。
(日本経済新聞2010年2月17日11面)

【CFOならこう読む】

最大40%の持分比率を目指す住友商事のTOBがどうなるかはわかりませんが、住友商事とKDDIが筆頭株主を巡りTOB合戦を繰り広げる、というような可能性はなくなりました。

ところで、人材サービスのジェイコムホールディングス株の売買高が昨日急増しました。

「売買高が100株を超えると大商いとされる小型株だが、この日は2400株を超えた」
(日本経済新聞2010年2月17日16面)

2005年に大量誤発注事件がありましたが、あのときに間違った注文が行なわれたのがジェイコム株でした。ジェイコムホールディングスとジュピターテレコムは当然のことながら全く異なる会社ですが、

「JCOM株と間違えたとの見方が出ている。目先筋がそれを分かりつつ追随してサヤ取りを行っている可能性もある」
十字屋証券投資情報室長の岡本征良氏

との見方もあるようです。

ブルームバーグの記事↑にもジェイコム広報担当により「これまでにジュピターテレコムと間違えてアナリストが訪問してきたこともある」とのエピソードが紹介されています。

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