日本電産、自動車に新たな活路

電機・電子部品メーカーが自動車を新たな成長市場とみて経営資源を投入している。日本電産が30日、ホンダの自動車向け電子制御部品子会社の買収で合意したほか、パナソニックも自動車部品を住宅関連などと並ぶ柱と位置づける。自動車産業の裾野が広い日本は開発環境で優位にある。
(日本経済新聞2013年11月1日15ページ)

【CFOならこう読む】

「日本電産の永守重信社長はエレシス買収などをてこに、独ボッシュやデンソーのように「世界展開する総合自動車部品メーカーに成長する」との目標を掲げる。」(前掲紙)

日本電産の2013年3月期の営業利益は79億9800万円と前期比80.4%の大減益でした。
PCからスマホ、タブレットへの需要の急激なシフトにより、日本電産の最大の柱である精密モーターを組み込むパソコンのHDD市場が大きく縮小したのです。

日本電産は事業ポートフォリオの見直しを行い、精密モーター1本柱の構造から、「車載用モーター」「家電・商業・産業用モーター」「関連機器などその他製品」を加えた4本柱とすることを決めています。

2013年3月期における車載用モーターの売上は867億円でしたが、これを3年後の2016年3月期には3000億円まで引き上げる計画です。ホンダエレしスの買収もこの計画に沿ったものと思われます。
(参考資料 田村賢司「日本電産永守重信 世界一への方程式」日経BP社)

【リンク】

日本電産 永守重信、世界一への方程式

田村 賢司

出版年月日:2013-10-24

価格:1,575円

情報取得日時:2013-11-01 07:50