【資本政策詳解】シーボン

シーボンの株式上場の概要は次の通りです。

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シーボンは、1966年設立、スキンケア製品(洗顔料・クレンジングなどのベーシック製品および美容液・クリームなどのスペシャル製品など)を中心とする化粧品および医薬部外品の製造及び販売を行っている会社です。公募価格は1,860円、2010年3月期見込みEPSが152.27円なのでPER12.2倍という水準での株式公開となりました。上場時の公募増資がなく創業者一族などの保有株売り出しのみの上場です。

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シーボンの主な資本政策は (表2)の通りです。

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財務状況は極めて良好で、キャッシュも潤沢です。直近では目立ったファイナンスは行われていません。

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犬塚雅大会長と従業員持株会合計で50%超となる資本政策になっています。ストックオプションは発行していません。従業員持株会の持株比率は13.19%と極めて高い水準になっています。
IPO時に公募もなく、大きな成長も見込めないようなので(「業態は目新しくなく、高成長は期待しにくい」(日経ヴェリタス2009年8月30日))、僕が前から言っている相続銘柄のカテゴリーに含めて良いでしょう。こういう会社のIPO価格の評価は、PERなんかではなく、PERをベースにするのが適当であるように思います。

2010年3月の予想BPSが1,835.32円、公募価格が1,860円ですから、PBRはほぼ1倍。
いい感じじゃないですかぁ。

そう言えば、今年3月に上場した大幸薬品もこんな感じでしたね(公募価格2,000円、直近予想BPS2,109円)。

JASDAQはもともと相続銘柄を多く上場させていますが、そこに特化すればそれなりに存在意義が出てくるかも知れませんね。

【リンク】

株式会社シーボン