【資本政策詳解】アニコムホールディングス
アニコムホールディングスの株式上場の概要は次の通りです。
アニコムホールディングスは、2000年設立、ペット保険専業のアニコム損保など子会社の経営管理ならびにこれに付帯する業務を行っている企業です。
公募価格は2,000円、予想PER41.6倍というま高水準での株式公開となりました。但し直近のエクィティ・ファイナンスが4,000円(株式分割考慮後)で行なわれているので、この価格で引き受けたVC等は大きな含み損を抱えてのIPOとなります。売り出しを行なうのは三井物産1社のみです。三井物産の引受け価格は3,000円(株式分割考慮後)でした。
アニコムホールディングスの主な資本政策は (表2)の通りです。
普通株式と優先株式によりが資金調達を行なっています。優先株式は普通株式への転換権が付されていますが、特に価格差をつけず、普通株式と同じ価格で発行されています。
2005年4月から2006年3月にかけて4回のエクィティ・ファイナンスが行なわれていますが、この1年で価格を150,000円から800,000円まで一気に引き上げているのが特徴的です。
代表取締役社長の奥村氏は潜在株式も含め19.90%の株式しか保有していません。従業員のインセンティブは従業員持株会及びストックオプションによっています。また取引先持株会も設立しています。
アニコムホールディングスの株主資本は次の通りです。
(単位:千円)
決算年月 | 2008年3月期 | 2009年3月期 |
資本金 | 3,346,225 | 3,346,225 |
資本剰余金 | 3,236,125 | 3,236,125 |
利益剰余金 | △ 2,302,921 | △ 2,444,463 |
大きな累損を抱えてのIPOとなります。
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