日本企業による海外企業の買収額

日本企業による海外M&Aがブームに沸いている。豊富な手元資金を使い、海外の成長機会を取り込む動きに株式市場の注目度も高い。しかし、市場は企業の攻めの姿勢を手放しで評価しているわけではない。買収案件に対した払った金額は見合っているのかー。警戒視線も強まっている。
(日本経済新聞2012年5月15日15面)

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「世界のM&A市場では今、金融危機前の好況期に企業買収ファンドが仕込んだ案件が投資の回収期(約5年)を迎え、「売り物」が豊富。一方、海外展開を急ぐ日本企業が、円高にも後押しされ有力な買い手として浮上しているという構図がある。「ジャパンマネーは予想外のプライスを出すらしい」。買い手の裾野も広がる中、業界ではこんな話もささやかれる。多額のM&A枠を相次いで設定するなど、日本企業はともすれば買収に前のめりになりがちだ」(前掲紙)

下表は2011年以降の日本企業における海外企業の買収とその後の株価の推移を示したものです。

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日本企業のEBITDA倍率は、買収の割安・割高を判断する指標としては適切ではありませんが、日本企業のバリュエーションの現状を知ることはできるでしょう。

しかし軒並み株価が日経平均をアンダーパフォームしている様は異様ではあります。

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