日本相撲協会と経営の規律
朝青龍関が八百長疑惑を否定 名誉棄損訴訟、法廷で証言
八百長疑惑の記事で名誉を棄損されたとして、日本相撲協会と力士らが記事を掲載した「週刊現代」を発行する講談社などに損害賠償を求めた訴訟の弁論で、横綱の朝青龍関が3日、東京地裁(中村也寸志裁判長)に出廷し、「真剣勝負でやっている」と疑惑を全面否定した。横綱が法廷で証言するのは異例
http://www.nikkei.co.jp/news/past /honbun.cfm?i=AT1G03034%2003102008&g=K1&d=20081003
【CFOならこう読む】
今日は相撲の話を少しさせてください。
私は子供の頃から相撲が大好きで、それこそ40年近く相撲を見続けています(若貴が嫌いだったので、全く見ていない時期もありますが)。
国技館にも1場所に2度は必ず足を運びます。接待で行くわけではありません。
純粋にスポーツ観戦に行くのです。
相撲のチケットは昔に比べて随分と取りやすくなりました。千秋楽の枡席もぴあで普通に買うことができます。
枡席では飽き足らず、ここ数年は溜り席(土俵下の座布団だけ置いてある席。砂かぶりとも言います。)で見ています。
溜り席のチケットはさすがにぴあでは売っていません。
親方やお茶屋さんにコネがないと一般に入手不可能と言われています。
私にはコネなんぞありませんので、最初お茶屋さんに直談判してチケットを売ってもらったのです。今では何も言わなくてもお茶屋さんがチケットを送ってきてくれます(もちろん正規料金をお支払いします)。
初めて溜り席で相撲を見たときに、立会いの際に力士同士がぶつかる、その時の音の大きさに驚きました。
真剣勝負の音です。
八百長が行われているかどうか私にはわかりませんが、目の前で八百長が行われていれば私にはわかると思います。”土俵の充実”と前理事長は馬鹿の一つ覚えのように言っていましたが、土俵はいつも充実しています。
充実していないのは、経営者たる相撲協会の理事連中です。経営努力が全く足りていません。
全ては部屋任せで、組織としての経営は行われていないに等しい。
顧客にも全然目が向いていない。
相撲協会に注文は山ほどあります。
一番の問題は経営に規律が働いていないことです。
みんな身内ですから、責任が問われることがありません。
従業員同士が殺し合いをしているのに、経営陣が責任を全く認識していない、全く稀有な組織なのです。
経営を規律付けするにはどうしたら良いか。仲良しの有識者を外部理事として迎え入れれば万事解決なんてことは絶対にありません。
そう、これはコーポレートガバナンスの問題なのです。
日本の多くの経営者に相撲協会は腐っているなんて言う資格はありません。
自社のコーポレートガバナンスと相撲協会を比べてみてください。
50歩100歩じゃないでしょうか?