ベンチャーリパブリックの初値、公募価格下回る

新規上場株の初値 公募割れ相次ぐ 業績面で投資家警戒

IPOした銘柄の上場初値が公募価格を下回る例が相次いでいる。売り注文が膨らみ売買が成立しないケースもある。景気悪化で内需関連の多い新興企業の業績見通しが懸念されている。
7日に上場した2社のうち、大証ヘラクレス上場の価格比較サイト運営のベンチャーリパブリックは、取引開始直後に公募価格を200円下回る2800円の初値をつけた。
マザーズに上場した通販支援のトライステージは取引開始から売りが膨らみ、売買が成立しなかった。気配値は公開価格を25%下回る3000円まで切り下げたが、なお公募。売出株数の3分の1にあたる差し引き16万株の売り注文が残った。

(日本経済新聞 2008年8月8日 16面)

【CFOならこう読む】

記事によると、

「新規上場時に示した業績見通しを下方修正する企業が多く、投資家の警戒感が高まっている」(中堅証券)

とのことです。

例えば、今年3月にNEOに上場した、カルナバイオサイエンスは、8月6日に2008年12月通期の最終損益見通しを従来予想の1億3800万円の赤字から5億6000万円の赤字へ下方修正することを発表しました。
これを受け、8月7日の同社の株価は値幅制限の下限となる前日比1万円(13.07%)安の6万6500円まで下落して、差し引き77株の売り注文を残してストップ安比例配分となりました。


カルナバイオサイエンスがストップ安比例配分、2008年12月期の業績見通しを下方修正

昨日上場した2社は、少なからずこのとばっちりを受けたものと思われます。

【リンク】

2008年08月06日 「連結決算開始に伴う連結業績予想の公表、特別損失の計上および個別業績予想の修正に関するお知らせ」カルナバイオサイエンス株式会社 [PDF]