CBの償還方法変更―アセット・マネージャーズ・ホールディングス

不動産投資のASSET、CBの繰り上げ償還額を半額に変更

不動産投資のアセット・マネジャーズ・ホールディングスは19日、2006年に発行した130億円の転換社債型新株予約権付社債(CB)の償還方法を変更すると発表した。当初は今年3月18日に額面金額での繰り上げ償還に応じると説明していたが、償還額を半分に減らす。不動産市況の低迷で業績が悪化するなか、償還による資金流出を抑える狙いだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/tento/20090120AT2D1901519012009.html

【CFOならこう読む】

変更の内容をプレスリリースから抜粋すると次のとおりです。

「① 本社債に関する事項
・ 社債権者の選択による繰上償還における償還額の減額(本社債額面金額の50%と
する。)
・ 満期償還日の延長(1 年間延長し2012 年3 月17 日とする。)
・ 満期償還額の減額(本社債額面金額の90%とする。)
・ 140%コールオプション条項による繰上償還の廃止② 本新株予約権に関する事項
・ 本新株予約権の行使に際して払込をなすべき1株あたりの額(以下「転換価額」
といいます。)の変更(従来22万円であったのを2009 年1 月16 日終値である8,170
円へと下方修正をする)。」

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株価が行使価格を大きく下回り、かつ償還資金の手当ても困難であるため、行使価格を現在の株価まで引下げ、転換を促すことを意図した変更です。

要するにMoving Strikeされるわけです。

これにより増加する潜在株式は1,533,853 株であり、これは発行済株式総数の202.45%に相当することから、株式転換が行われた場合、大きな希薄化が生じることになります。この点、3月17日に開催される臨時株主総会でその是非が議論されることになります(特別決議です)。

個人的には、満期償還額の減額分がどう会計処理されるのかに興味があります。

【リンク】

平成21年1月19日「2011 年3 月18 日満期円貨建転換社債型新株予約権付社債に関する社債権者集会の開催、臨時株主総会の開催及び臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」アセット・マネジャーズ・ホールディングス株式会社[PDF]