防衛策廃止を決めた資生堂株価続伸

米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や仏ロレアルなど外資大手がM&Aを繰り広げる化粧品業界。2年前に買収防衛策を導入して守りに入った資生堂が4月30日、防衛策の廃止を決めた。攻めへの転換を市場は好感し、株価は週末にかけて大幅続伸した。支持表明の広がりは、防衛策を導入する企業に対する市場の厳しい目を反映している。
(日経ヴェリタス 2008.5.4 11面)

【CFOならこう読む】

本件は、5月1日に当ブログで取りあげました。
https://cfonews.exblog.jp/7850217/

上記記事では、以下の後日談を伝えています。

「『サンキュー』。廃止を公表した2日後、資生堂に国際電話が入った。電話の主は同社株主でもある海外の機関投資家。決定の支持を伝えるものだった。ライバルの花王は買収防衛策を導入していない。市場関係者からは『そもそも導入しないのが当たり前』との声も聞かれる。」

買収防衛策の廃止を発表した4月30日の終値は2,495円、翌日の5月1日の終値は2,630円でした。上昇率は5.4%です。事例を積み重ねることにより、買収防衛策導入は株価にマイナス(廃止は株価にプラス)というコンセンサスが得られるようになることを期待します。

【リンク】

(株)資生堂 【東証1部:4911】Yahoo!ファイナンス
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=4911.t&d=c&k=c3&a=v&p=m25,m75,s&t=3m&l=off&z=m&q=c&h=on