イオン、ピーコックストアを300億円で買収

イオンは4日、J・フロントリテイリング子会社の食品スーパー、ピーコックストア(東京・杉並)を買収すると発表した。成長戦略の一つ「大都市シフト」をより鮮明にする狙いだ。最大市場の首都圏では各地の大手スーパーに出資してきたが、自前で展開する食品スーパーの数を拡大。プライベートブランド(PB=自主企画)商品や電子マネーの普及を加速させ、競争力を高める。
(日本経済新聞2013年3月5日13ページ)

【CFOならこう読む】

イオンのプレスリリースによると買収のスキームは次の通りです。

「イオンは、株式取得日(2013年4月1日(予定)に、J・フロントリテイリング(JFR)が保有するピーコック ストア株式の全部を130億円(見込み)で取得します。また同日、当社はJFRの 連結子会社である株式会社JFRオフィスサポートが株式取得日時点でピーコックス トアに対して有する貸付債権170億円(見込み)を取得します。イオンは、株式取得 と債権取得の価額として、合計300億円をJFRに支払います。」

「国内証券アナリストは「今回の買収額はピーコックの現状の収益力からみて割高。イオン流の店舗運営手法で今後どこまで改善できるかがポイント」と話す。」(前掲紙)

ピーコックの最近3年間の経営成績及び財政状態は以下の通りです。

20130305

エンタープライズバリューが300億円。
結果的に簿価総資産に近似した金額での買収ということになります。

【リンク】

2013年3月4日「株式会社ピーコックストアの株式取得(完全子会社化)に関するお知らせ」イオン株式会社 [PDF]