GM、トヨタとの合弁解消へ

【ニューヨーク=武類雅典】米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)下で再建中の米ゼネラル・モーターズ(GM)は29日、トヨタ自動車との米合弁会「NUMMI(ヌーミー)」(カリフォルニア州)から撤退すると発表した。今後の事業計画で合意できかったためという。日米貿易摩擦が激しかった 1980年代に設立されたNUMMIは産業界での日米協調の象徴とされてきたが、四半世紀で幕を閉じる。一方、トヨタは操業継続へGM保有のNUMMI株の買い取りなどを検討する。
NIKKEI NET 2009年7月1日

【CFOならこう読む】

ニュー  ユナイテッド  モーター  マニュファクチャリング(NUMMI)は、昭和59年に日米自動車摩擦解消の象徴として設立された会社です。

したがって、トヨタが工場閉鎖を決定した場合、「米国で対日批判が噴出し、その矢面にトヨタが立たされる」(Fuji Sankei Buissines i 2009年7月1日)可能性があります。

「トヨタを取り巻く環境は急速に悪化。「感情に流されて操業継続を判断できる局面ではない」」(前掲紙)

ことは十分理解できますが、本来固定費というのは操業に応じ増減させるべきものではありません。いま米国人に借金して車を買う余裕がないとしても、いま乗っている車を乗り続けられわけはなく、どこかの段階で需要は復活してくるでしょう。

そう考えると、選択肢としては株式買取り→子会社化しかないように思います。結局のところ買取価額で折り合えるかどうか、そこが最大のポイントになります。

なお、その場合、会計上は持分法適用会社から連結子会社に変わるとともに、少数株主から株式取得ということで、買取価額と純資産との差額がのれんとして計上されます。

【リンク】
なし