沢井製薬、キョーリンに買収提案

後発医薬品大手である沢井製薬の沢井光郎社長は9日、製薬中堅のキョーリン製薬ホールディングスに経営統合を申し入れたと正式表明した。すでにキョーリン株を一部取得したことも認めた。
(日本経済新聞2010年11月10日13面)

【CFOならこう読む】

本件については9月18日にポストしました(「沢井製薬、キョーリン株5%弱取得」)。

沢井製薬は買収提案をしたことを正式には認めていませんでしたが、昨日行われた2011年3月期第2四半期決算発表の会見で、

「(買収を含めた)資本提携を通じた戦略的経営統合を提案したことは事実」と述べ、キョーリンに対し、TOBによる買収を提案したことを表明しました。

「沢井社長は「現時点で先方から前向きな回答は得られていない。今後も友好的に継続的な協議をお願いしたい」と述べ、遅くとも1年以内の決着を目指して、創業家や経営陣に対して説得しながら、交渉を継続する方針を明らかにした。ただ、キョーリン株の約4割を保有する創業家一族が難色を示しており、交渉は難航が予想される。」
(「
沢井製薬:キョーリン買収提案を表明」毎日新聞 2010年11月10日 0時07分

9月18日のポストでも書きましたが、この案件の成否は創業家一族次第でしょう。

創業家一族は、9月17日付で「一定の期間中、その保有株券等の全てについて、売却その他の処分を行わないこと」を合意している旨、9月27日提出の変更報告書(大量保有)で開示しており、これを切り崩すのは難しい状況に
あるようです。

【リンク】

なし