東芝5000億円資本増強へ

東芝は6月にも5000億円規模の資本増強に踏み切る方針を固めた。普通株の公募増資で3000億円
を調達するほか、銀行など金融機関に2000億円の劣後債引き受けを要請する。2009年3月期は
3500億円の最終赤字となり、自己資本は1年前の半分以下に目減りした。大規模な資本増強で財務内容
を回復させて、半導体や原子力発電所など主力事業の長期的な競争力を引き上げる。
(日本経済新聞2009年4月18日1面)

【CFOならこう読む】

東芝の前期最終赤字は3500億円となり、財務状況は大幅に悪化しています。

20090418

2009年4月17日「2008年度業績予想の修正」株式会社東芝

東芝は財務状況の改善のために固定費3000億円圧縮を目指す構造改革を進めると同時に、大規模な資本増強を行う必要性に迫られていたのです。

東芝がエクィティファイナンスを実施するのは、2004年に1500億円の新株予約権付社債を発行して依頼になる。公募増資としては1981年に2億株(約800億円)を実施して以来、28年ぶり。
3000億円の増資によって自己資本比率は13%程度に回復する見通しだ。格付け会社は劣後債の一部を自己資本とみなすため、格付けの向上につながる。
(前掲紙)

公募増資により資本増強を行うということに大きな意味があると思います。週明け東芝のリストラ策をどのように評価するか注目されます。

【リンク】

2009年4月17日「2008年度業績予想の修正」株式会社東芝