アジアで起債ブーム
債券投資という真剣な世界で永久債券ほど魅力的な商品は少ない。償還期限がなく発行企業は自分が希望するときに資金を返済できる。中国の不動産開発会社遠洋地産(シノ・オーシャン・ランド)が先週、その永久債券を発行し多くの債券投資家を驚かせた。同社は信用格付けを与えられていないが、10.25%の利付きドル建て永久債券で4億ドルを調達した。
(日本経済新聞2011年5月11日7面 10日付英フィナンシャル・タイムズ)
【CFOならこう読む】
最近のアジアにおける大型起債は以下の通りです。
発行体 | Sino-Ocean Land | Republic of in Indonesia | CITIC Pacific |
発行日 | 5月6日 | 4月28日 | 4月8日 |
償還期限 | None | May 5 2021 | None |
調達金額 | 400百万ドル | 2,500百万ドル | 750百万ドル |
金利 | 10.25% | 5.1% | 7.875% |
格付け | なし | BB+ | なし |
「モルガン・スタンレーによると、アジアのドル建て社債発行は2009~2014年で4倍になる。2014年には年間1000億ドルに上る見通しだ。MFCグローバル・インベストメントのファンドマネジャー、アンドレ・ピダースン氏は、アジアの利回りが米欧に比べて魅力的であるのでその流れは続くと見ている」(前掲紙)
日本企業が、社債発行により海外から資金を調達するのは今後難しくなると思われます。
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