株式持ち合いに開示義務

金融庁は上場企業間の株式持ち合い状況を開示するよう義務づける方針を固めた。開示の対象とするのは持ち合い株の残高や保有の理由で、早ければ2010年3月期の適用を目指す。株式相場の下落で日本企業は09年3月期、銀行を中心に保有株式の損失処理を迫られ、業績が大幅に悪化した。持ち合い株の動向は重要な投資情報として、開示を強化する。銀行などに保有政策の見直しを促す狙いもある。
NIKKEI NET2009年7月6日

【CFOならこう読む】

有報と四半期報告書の中で開示するという方向性は良いと思います。

問題となるのは、何をどこまで開示させるかという点です。

「金融庁は定義を明確にしたうえで、持ち合い株の総額と保有の理由について開示を求める。

個別銘柄の公表を求めるかどうかは今後詰める。金融庁内には大口保有先に限って情報を開示する必要性を指摘する声が出ているが、企業側には慎重な意見が根強い。」

(日本経済新聞 2009年7月5日 1面)

行われるべき買収を経営者の保身のために行われない、ということがなくなるためには、持ち合い解消を企業に進めさせることが必須です。

その第一歩としては、開示を徹底させるという方向は悪くないと思います。
ただし個別銘柄の開示をさせなければ、その善し悪しを一般投資家は判断できず、意味がなくなりますので、この部分は絶対に譲れないと僕は思います。

それにしてもこういうニュースは、何故、日経新聞にだけ掲載されるのでしょうか?

先週、山崎豊子さんの「運命の人」を読みました。西山事件という実在の事件を題材に、報道の自由が国益のためにどこまで制限されるかをテーマにした骨太の小説です。

その中で、最も国よりの新聞が偽名で登場します。その新聞が日経新聞であるなら、我々はそれを十分に認識した上で日経新聞を読む必要があると、僕は思います。

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