商品ミニバブルは去った

FRBが昨年11月から実施してきた量的緩和第2弾が6月30日で終わった。長期国債の購入を通じて総額6000億ドルという大量の資金を市場に供給した一大政策は、国際商品市場で「ミニバブル」を発生させ、終了決定とともにその崩壊につながった。
(日経ヴェリタス2011年7月4日23面)

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量的緩和の実施を決定した2010年11月3日を起点に終了が決定した4月27日までと、4月27日を起点に6月30日までの主な国際商品の騰落率は以下の通りです。

終了決定前        終了決定後
原油        32.49%    →    ▲14.96%
金         12.41%    →    ▲ 0.05%
銀         84.42%    →    ▲22.74%
銅         14.72%    →    ▲ 1.20%
大豆        12.65%    →    ▲ 5.53%
トウモロコシ    31.88%    →    ▲17.91%
小麦        17.53%    →    ▲27.92%
(参考)
ダウ平均      12.31%    →    ▲ 1.44%
(前掲紙)

「バーナンキFRB議長の当初の狙いは株高による資産効果だったが、商品相場の高騰という副作用も招いた。商品高は新興国でのインフレ懸念を高め、米国でもガソリン高に伴う消費者心理の悪化を引き起こした」(前掲紙)

日本における原料高も一服しそうです。

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